学生のころ作文が苦手でした。
小学生の頃は、読書感想文。
高校生になると、小論文。
文章をいろいろ書かせられた経験があります。
しかし、ほめられた経験はなし。
先生から文章のあちこちを添削され、貶され終わりという感じでした。
なぜそうなったのか、50代になると、思い当たる理由がわかってきました。
テンやマル、カッコの使い方は指導されました。
他人に自分の文章を読んでもらい、内容を理解してもらうためには、どのように文章を構成すればよいのかというような高度なテクニックも小論文参考書を通して勉強しました。
しかし、いくら文章を書くためのテクニックの勉強をしても、ダメでした。
書くべき内容をすぐに思いつかなかったのです。
簡単に言うと、ネタ不足の一語につきると思います。
そのことに名文どろぼうという文春新書が気が付かせてくれました。
筆者は読売新聞で編集手帳というコラム欄を長く担当している人です。
読書好きな人から面白いと評判を集めています。
筆者である竹内政明さんはコラム欄を書くため無数の本を読み、その中でうまいなあと感じた名文をネタ床としてリストアップしているそうです。
そのネタ床の一部が名文どろぼうです。
迷いと占い、マイクと声など様々なテーマを設定し、ネタ床を駆使して、コラムを
作り上げています。
名人芸だと感じました。
気軽に読めるエッセイでもあります。
文章上達のヒントをつかめるかもしれません。